息子がシンガポールのインターナショナルスクールにPrimaryの1年生で入学した時、私には「お弁当を作る」という考えはありませんでした。
日本で通っていた私立幼稚園では園長が厳選して(口うるさく)意見した美味しいお弁当給食が提供されていたし
日本の小学生は給食を食べるものだろうと思っていたので
通学初日から、スクールランチをオーダーしていました。
ところが、お迎えに行くたびに(当時はスクールバスを使わずに送迎していた)、1年生のときの補助のおばあちゃん先生から「この子は全然スクールランチを食べないから、お弁当を作りなさい」と言われていて。
でも息子に聞くと「頑張って食べてる」と言うので
日本の給食とは違うけど、そのうち慣れる。日本のお弁当だけじゃなくて、この国のランチを何でも食べられるようになってくれたらいいな、という思いでスクールランチを続けていました。
そのあと2年生になってから、他のクラスの補助のおばあちゃん先生に、会うたびに「Mum!お弁当を作りなさい!!」と説得されるようになり
日本の給食制度を説明したり、色々と話し合っていて
会うたびに怒られるので、私も学校に迎えに行くのが億劫になっていたくらいなのだけど
ある時、もう息子に色んな物を食べてもらうのを諦め、本人が好きなら日本食だけ好きでもいいか〜とお弁当を作り始めたところ
毎日お弁当箱を空っぽにして帰ってくる息子に
「お母さん、お弁当作ってくれてありがとう。実は今までスクールランチが食べられなくて、午後はお腹が空いてたの」
と言われて、ものすごい罪悪感に苛まれました。
そして毎日お弁当を持たせるようになって1週間くらいした日に、あのいつも説教する怖い補助のおばあちゃん先生に会った時
満面の笑みで、「いつも美味しそうなお弁当!私が食べたいくらいよ!昨日のサンドイッチは学年主任のMs〇〇も、私が食べたい!と言ってたわよ」とリップサービス満点に褒めてくれて
思わず補助の先生と二人で泣いてしまって
子供にこの国のランチやインターのスクールランチを食べさせたいというのは私の思い込みで、子供が食べたいものを持たせて満腹になれば、それでいいんだな…と考えを改め
それ以降、約3年間は、おにぎりやサンドイッチのお弁当を持たせていました。
なので、今年5年生になり、スクールランチはプレオーダーじゃなくて自分で買いに行けるようになってからも、それは勧めずにお弁当を持たせていたのだけど
ある時からEZリンクカードでスナックを買うようになり
ある日、お弁当を半分くらい残して帰ってきて、「スクールランチにハンバーガーがあったから、どうしても食べたくて思わず買った」のだと。
どうやら今年のクラスで仲良くなったイギリス人少年が毎日スクールランチを買いに行くようで
コロナ禍の今、休み時間も自分の席にいなければならないけど、キャンティーンにスナックやランチを買いに行く時は出歩けるらしく
そのお友達と一緒にキャンティーンに行くのが息抜きなのだと。
そしてある日、「スナックもお弁当もキャンティーンに行きたいから、お母さん作らなくていいよ」と言う日が来て
それまではキャンティーンからテイクアウトして教室の席で食べていたけど、ある日キャンティーンでDine -inができるようになり、仲良しの友達と二人で食べられるのが、とても楽しくて気持ちがリフレッシュできるのだと。
それはこの制限だらけのコロナ禍の学生生活で、いい事だ。
私が学生でも、キャンティーンで食べることを選ぶわ。
…というわけで、いきなりやってきました
卒・お弁当!
息子と友達が二人でキャンティーンに行くのを見て、さらにもう一人仲良しのお友達が加わり、先週からもう一人加わり…
キャンティーンボーイズ4人組でランチに行くのがとても楽しい!ようです。
私も朝20分くらい遅く起きられるようになったし、前夜に準備する必要もなく、共働きの今、ありがたくもあります。
インターのキャンティーンランチは、チキンとマッシュポテトとライスだったり、トマトパスタ、ブリトーみたいなメニューで、100Plusなどのドリンクも買えるらしい。
スナックはクッキーやマフィンの他に、ハムエッグイングリッシュマフィンやクロワッサンもあるらしく
昨日は「スナックにクロワッサン食べて、ランチにチキンとポテト食べて、デザートにクロワッサン食べた」という、The 男子な訳のわからない買食いをしています。
そのうちまたスクールランチに飽きて、お弁当…と言う日が来るかもしれませんが、今は楽しんでいるようで何より。
私が通った日本の公立小学校には食堂も売店もなく、毎日決まった給食を席で食べる毎日だったので
お弁当かキャンティーンのランチか選べる自由がいいなと思う。
しかもスナックタイムなんてなかったから、3時間目4時間目は空腹とお腹ぎゅるぎゅる音隠しに必死だったことを思うと
10時にスナックタイムがあるインターの子は、空腹ストレスはないだろうな、と思ってしまう。
私が作ったお弁当であろうが、キャンティーンのランチだろうが、息子のお腹が満たされて健康でハッピーであれば、それは何でも良いのです。
今日は在宅勤務の夫婦ランチで、ちょっと久しぶりにホーランドビレッジ駅前のLa Nonnaへ。
1 for 1で美味しいパスタに満足。
お店に着いたらバケツをひっくり返したような土砂降り雨になったので、アイスコーヒーを飲みながらゆっくり話しました。
食が制限されたコロナ禍を経験して、誰かと一緒に食べる幸せを噛みしめる。
息子もそうなんだろうな。
夫が食べていたオックステールのパッパルデッレ、ビャンビャン麺ばりの麺の太さでした。
しばらくビャンビャン麺を食べてないな。
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