今更ながら、大晦日の年越し蕎麦の話。
お正月三が日が祝日ではないシンガポールでは年越しステーケーションの余韻にちょっと浸っていたらあっという間に3日から仕事初めで、いきなり重要なミーティング続きで正月気分は過ぎ去り
息子も新学期が始まって学校に行き始め
あっという間に通常営業に戻りましたが
初めて行ったお店の天ぷら蕎麦が美味しかったので、大晦日に話を戻します。
シンガポール生活の年越し蕎麦。
最初の年は日本に帰省、2年目と3年目は明治屋で生蕎麦を買って紅白を観ながら年越し蕎麦、去年はラッフルズプレイスの「粋」でテイクアウトしました。
今回はホテル滞在の年越しで、夜はライトアップされたマーライオンパークに行く予定だったので、ホテルチェックイン前のランチでお蕎麦を食べに行きました。
そもそも年越し蕎麦っていつ食べるものか?という話があり、年を越す時間帯に食べるから年越し蕎麦なのでは無いかという説もありますが、我が家にとっては、細く長く生きられますようにと願って食べるのが年越し蕎麦なので、大晦日であればいつでも良いかなと。
大晦日のお昼にサンテックシティに入っている「天ぷら まきの」さんへ出かけました。
ドンキやラーメンのけいすけがある辺りに出来たお店、すでに12時では満席で数組の待ち列がありました。
年越し天ぷら蕎麦を食べる日本人でいっぱいなのだろうと思ったら、お客さんはほとんどローカル。
ショッピングモールに入っている気軽なファミレス感覚なお値段なのに、店舗の造りは銀座のデパートに入っている天ぷら屋さんと言ってもいいくらいの雰囲気に仕上げてあって、これはお正月を感じたい大晦日には気分が上がりました。
天ぷらと小鉢とお刺身とご飯、お蕎麦セット、丼、というセットメニューが多いので、ローカルのお客さんはほとんどセットメニューを注文していましたが、日本人がこういうカウンター席もあるような揚げたて天ぷらのお店に行ったら、好きなものを好きなだけ揚げてもらいたくなるというもの。
それぞれ冷たい蕎麦を注文し、天ぷらは好きなものを好きなだけ注文しました。
どーーん、と皿に盛られた天ぷらがテーブルに運ばれてきた時、周りのローカルの家族からの「なんだあれ」という視線が痛かった。
本当はカウンターで揚げたてを一品ずつ頂きたいところですが、息子も一緒の時はテーブル席でどーーんでOKです。
鱚(きす)の天ぷらがあるのが、江戸前天ぷらで育った身には嬉しいもの。
うちの父は天ぷらには鱚がないと、という人で。
まだ私が結婚したばかりの頃、実家で母と天ぷらを揚げていた時に、ダイニングテーブルで父と夫が二人で話しているのが聞こえてきて
父「俺はキスが好きでね」
夫「僕もです、お父さん」
という会話に、おええええ…となったのですが
そのキスは鱚だったという。
それを思い出して、今でも鱚の天ぷらを見ると、背筋が寒くなるのですが、美味しかったです。
卵の天ぷらが、温泉卵を揚げているのではなく、半熟目玉焼きを揚げているのが、外国だなぁという気はしましたが、息子は大喜びで食べていたから、いいか。
で、大晦日の目当てだった、お蕎麦。
これが、石挽きの美味しいお蕎麦で、茹で加減も良し、籠に氷を張った上に蕎麦を乗せているので歯ごたえ喉越し良く、想像以上に美味しかったです。
お蕎麦は単品で6.8ドルというシンガポールではお手頃価格なので、どんなものかと思っていましたが、これは美味しいと、追加オーダーしました。
大晦日なので昼から一杯ね。
シンガポールにお蕎麦屋さんはいくつかあるけれど、ちょっとアレンジし過ぎなところも多くて
シンプルな天ぷら蕎麦が好きな私には、シンガポールで年越し蕎麦を食べるにはここが一番かも。
今度は蕎麦以外にも天ぷらのセットメニューを食べに行ってみよう。
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