ナショナルギャラリーで8月17日まで開催中の「City of Others: Asian Artists in Paris, 1920s-1940s,」。
レオナール藤田こと藤田嗣治を始め、エコールドパリの時代に活躍した日本人画家の絵が展示されています。



藤田嗣治は日本占領時代のシンガポールに滞在し、ブキティマを描いた絵が旧フォード工場に展示されています。

戦争の時代のシンガポールと日本の歴史に関わる人物として、興味をお持ちの方は是非観に行かれてみてください。
ナショナルギャラリーは通常は日本語ガイドがないので、ナショナルミュージアムのように日本人が訪れることがないように思いますが(子どもの遊び場には行かれる方が多いと思いますが)
日本占領時代は市庁舎として使われており、終戦の時には日本軍が降伏の調印をした場所です。
重厚感のある立派な建物が現在も美術館として美しく遺されている、日本とシンガポールの歴史に関わる貴重な場所です。

1階のショップにアーティストのグッズなど個性的な物があるので、絵葉書やシンガポールのお土産を買いに寄ったりもします。

今回の特設展はありがたいことに日本語ガイドをご紹介いただいて、ツアーに参加させていただきました。


藤田嗣治の絵の特徴の1つは、水色のランプが描かれているというのを知りました。


板倉鼎と妻の須美子の絵も印象的。


戦前のパリで日本人がどのような暮らしをしながら絵を描いたのか、想像しながら観て回るのが面白い作品の数々でした。
その時代の写真は白黒ですが、遺されている絵は色鮮やかで、当時の人々が見て感じたパリの色彩を感じられるような展示です。


最後に、ホーチミン氏がベトナムの独立を求めて1946年にパリを訪れた写真があるのも、その後のベトナムの歴史を思うと、とても印象的でした。

今このナショナルギャラリーがあるパダン周辺はナショナルデーパレードに向けて毎週末リハーサル賑わっていますので、まだ行かれたことがない方は是非。
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